むの字屋辞典

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◆ と ◆

どうじのみ【同時呑み】二つ以上のお酒を同時に並べて呑み比べること。
お酒の味わいを覚えるときの基本であるが、人前でそれをやるのは野暮である。
「同時呑み」の対語は「前後呑み」。
居酒屋によっては、呑み比べセットというのがある。
二〜三種類ぐらいのお酒を呑み比べることができる。しかも徳用の値段設定になっていることが多い。
一杯あたりの量は少ないが、その中から口に合ったお酒を定量で注文すると外れのないお酒を呑むことができる。
呑み比べセットは人前で呑み比べをやることになるが、それはそのお店の流儀ということで容認されるところだろう。


とくだわらだいぎんじょう【徳俵大吟醸】徳俵というのは相撲の土俵にある俵のことである。俵1枚分外にはみ出している俵で、そこに足がかかっている限り負けにはならない儲け俵である。本当は負けの部類なのだがとくに温情で負けにしないという建前のことである。
大吟醸酒というのは、精米歩合50%以下であればそう呼んでいいことになっている。
本当は、精米歩合50%以下に磨いて、吟醸造りをして、かつ、できあがったお酒がそれに相応しいと造り手が実感したお酒という意味なのであるが、唯一の客観的定義を悪用して、うもくもないお酒なのに50%磨いたのだから大吟醸だと居直っている大吟醸を庵主は徳俵大吟醸と呼んでいる。たしかに大吟醸には違いないだろうけど、それを大吟と呼ぶのはちょっと怖いということである。
精米歩合は、実際の作業では1〜2%は前後に狂うことがあるから、プラスにブレぶれていた時には精米歩合51%となって、定義を厳密に適用すればそれは大吟醸とはいえないことになるから、精米歩合50%という境界線上の大吟醸は徳俵に足がかかっていようなものだという意味である。
大吟醸は正しくは大吟醸酒〈だいぎんじょうしゅ〉のことである。大吟〈だいぎん〉とまで省略することがあるが、いっていることはどれも同じである。●ブログの参考頁

 

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